荒俣宏の「知識人99人の死に方 」(角川ソフィア文庫)

なんとなく中野に本を探しに行って、特にこれといって何も見つからなかったが、このまま昼飯を食べに行くには手ぶらで気持が落ち着かないから、というような理由で手に取った荒俣宏の「知識人99人の死に方 」(角川ソフィア文庫)
知識人だっけ?という人も含まれているような(私見)気がするのでタイトルのストレートさはいかがなものかという気がしないでもない。
読んでいると八十云歳で大往生とか眠るように息をひきとったなんて書かれているのが、ちと寂しい気がしてくるほどに人間って劇的な死を見たがるもんなんだなぁ、という思いがする。つまりそれは編者か誰かの予期とは別に、「人の死」を読むうちに「自分の生」に気づかされたという感じか。
別に誰彼構わず読め!絶対に読め!などとは言わない。読む気があるなら、という程度で。

青空文庫

携帯をFOMAに替えて、なんか安心したものがあったのか、やたらとiアプリを使ってる気がする。
っていっても、プリインストールのBomberLink(落ち物)と、PanaサイトにあったP-BLOCK(ブロック崩し)ばっかりだけど。
まあそればっかりもアレかなぁ、と思って、ちょっとふらふら~っと見て回っていたら、案外無料ってのもあるらしい。今まで505とか使ってた割に、まったくiアプリって興味なかったから、知りませんでした(笑)。
んで、ポケット・アスキー24ってサイト(ASCIIの関連?)で、無料のiアプリ文庫をゲット。もう著作権フリーになっている小説をiアプリにしているらしい。取り合えず、ためしに宮沢賢治の「猫の事務所」(上下2本)をダウンロードしてみる。縦書きで、それなりに小さめの字で表示される。
こういうのって、以前Palmで少し使ったりしていたんだけど、Palmだと選んでダウンロードし、Palmに転送してビューワーを起動、読む対象として転送したファイルを指定して開き、読み進む、という手順でちょっと面倒だった。まあしおりとか機能もそろっていたのだけど、携帯でこういうことができると僕としてはちょっと嬉しい。
著作権フリーのいわゆる「青空文庫」を利用しようという趣旨のソフトはいくつかあるけど、これから出てくるeペーパーやそれらに類する技術を用いたPC応用出版物にハード的にもソフト的(文書のクオリティではなく、ビューワーソフトとしての、という意味)にも見劣りする。
だけど、青空文庫とPalmや携帯電話(+iアプリ)といった既存の技術で展開していることについて、僕は無力ながら応援はしていきたい。古典的小説を無料でどこででもという楽しみを、もっともっと広げることが出来るなら、また同時に新しい技術による出版物へのスムーズな変移もかなうのではないだろうか。
(というか、青空文庫で読めるようなものは、実は今までまったくといっていいほど読んだことがない僕)