80年代的懐古趣味から

[ 坂本龍一、映像に衝撃受け音楽参加 ]
アニメ映画「APPLESEED」の音楽に、坂本龍一を迎えることに。
ここのところの士郎正宗の売れっぷりは、なんともすさまじいいものがあるねぇ。「攻殻機動隊」関連も続々、こうして「アップルシード」も大型製作されて。
かつてのアニメマニア、あるいはマンガマニアは、心のどこかで「士郎正宗作品をアニメ化するのは無理がある」と思っていなかっただろうか。そもそも商業ベースにのらんだろう、という気持ちもあることはあったけど(笑)。
しかし、このCG全盛の世の中になり、士郎正宗の描く世界も満更嘘ともいえなくなりつつある気配もあり、あるいは映画「Matrix」の監督ウォシャウスキー兄弟がその「Matrix」の下敷きにしたと公言したこともあり、一気にヒートアップした感がある。
ただいつも見ていて思うのが、いや、そもそもここ最近の士郎正宗自身の著作でもそうなのだが、CG、あるいはコンピュータ補助による画像作成の結果、ある意味ひとつの持ち味だった「怒涛の描きこみ」あるいは「過剰な線」が薄れている感じをもつことだ。
そんなのは80年代的懐古趣味だわい、と言われそうな気もするけど(笑)。
まあね、このすべてCGによる表現系の確立こそ、士郎正宗のまさに舞台なんだろう、と納得して、あきらめることにしておこう。老兵は死なず、ただ消え去るのみ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です