特許鵜剤。

[ ITmedia エンタープライズ:ミュンヘンのLinux移行計画、ソフト特許への懸念で中断 ]
先日、LINUXカーネルに200を越す特許侵害の可能性が発見されたというニュースもあったけど。
こういう言い方はいけない、と解っているけど、特許はうざい。
オープンソースであるが故に、それらの特許侵害の可能性を見出すことができるけど、プロプライエタリで非公開のソースを持つソフトウェアの場合、特許侵害はディスアッセンブルか、動作の確たる同一性しか、それを見つけ出すことができない。あとは内部告発か。
内部告発ったって、LINUXカーネルがそうであるように、それが特許でありこれを含めるのが明らかな違法であると認知の上で、含めようとする場合以外、それと気づくことがあるだろうか。つまり、非公開のソフトウェアがソースコード上に特許、またはなんらかの他者の権利を侵害するものが潜在的に含まれていることもありえよう、ということだ。
疑わしきは罰せず、という法の精神に則るなら、これは違法ではないだろう。確たる証拠がないのだから。だが、そもそも著作・特許権利とは何か。
その表現、有形無形に関わらず何らかの独自の方法論を保護する仕組みであるはずの著作・特許権が、単に「罠」として機能している現在を私は「うざい」と思う。
罠にかかった者は、必死に自己の正当性と生き残るべき理由を主張するが、大概の場合、権利者に軍配はあがり、驚くべき法外な金を取られる。権利者は、ただ権利を取得しておくだけで、いつか罠にかかるものが出てきたら、相手どって訴訟を起こすだけだ。
こすっからくて、ほとんど詐欺的行為だ。
そもそも権利者は、自らの権利を「守る義務」はないのか。自らの権利を兼ねてより主張し、広報し、他者が予め同じ権利を得ないよう努力するべきではないか。権利者は、その権利から直接得られる利益だけを求めるべきであって、権利を侵害する他者から吸い上げるのは本来の仕組みではないはずだ。
もはやこういった権利関係そのもののフィールドが、他国にまで及ぶともなれば、国の単位で、国の機関が権利を管理している現在の仕組みでは、機能の及ぶ範囲が限られ、意味を持たない。新しい仕組みを考える時期ではないのか。
こんなこと書くと「逆ギレですか?」とか言われそうかもな(笑)。
しかし、今の権利主義は、何か間違っていると思う。
いや、間違っていなくても、今、この時代にはフィットしていないと思う。
企業を含め、権利者がもっと紳士的になればいいだけのような気もするし。
と、多少尻すぼみに終わらせてみる。

“特許鵜剤。” への4件の返信

  1. >特許鵜剤
    笑。わたしゃ先月で足を洗いました。
    辞めた後も守秘義務!の誓約書付きで。
    >単に「罠」として機能している
    相手の特許潰すとか、先に押さえるとか、、、
    「保護する仕組み」と思えない面がありますね。なんか。

  2. おかげでそういう商売が成り立つ、って会社もありますね、確かに(笑)。
    >「保護する仕組み」
    権利を持つ人を保護する、権利を侵害する人を告発する、という基本線は理解できるんですけどね、もちろん。
    でも、例えば「自分の権利を侵害するものが存在することを知るか、あるいは世間的に認知されるか、のいずれかが6ヶ月を過ぎる毎に、その侵害度合いが半減する」みたいなことにでもしてみれば(笑)。

  3. >そういう商売が成り立つ、って会社
    はい。特許をうまく利用する企業のお蔭で繁盛(笑)
    特許にもいい面もあるけど、大部分はこすっからい争いで。。。
    法律の論理も含めて、どうしても好きになれませんでしたねぇ。
    >過ぎる毎に、その侵害度合いが半減する
    時間が経つと指数関数的に減るって、、、
    放射能かい(汗)

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