ゼロゼロ

人事部長が、履歴書みたいな紙を指差しながらこう聞く。
  「なあ、これゼロゼロかな、それともオーオーかな。」
できれば日本語でしゃべってもらいたいのだが、その紙を覗くと、そこには
  saitoo@mailadd.ress
と書かれている。もちろん、ここに書いたのは例えで、本物は別。
で、部長が指差しているのはsaitooのooのところ。当然、いまここでは小文字のオーを2度繰り返して書いてあるのだが、その紙面では手書きだ。
最近、でもないか、ずいぶん前から、メールアドレスがあったら記入してね、みたいなアンケートや、何かの懸賞のはがき、履歴書やなんかの類が結構多い。
こういうのって、受け取るほうも苦労してないのかなぁ?ゼロとオーの違い、大文字のアイと小文字のエルと数字の1、アンダーバーとハイフン、チルダと全角文字の~(波形)、カンマと小数点など、手書きにすると判別に困難な文字はけっこうある。それを度外視しても、効果があると考えているから、情報として書き込ませているのかなぁ。
しかし、部長のように悩んでる人もいるわけで、人事部長のように「この人に連絡したい!(採用したいから)」という理由で、その連絡先にそういった問題があると、ほとほと困るんだろうな。
エンジニアの類の人は、ゼロを丸に斜め線をひき、オーを丸の上に横線を引くことがある。多い、とはいわないが、誤認しやすそうだ、という場合にはあえてそうすることがある。大文字のIも頭部と底部の横棒を長くしたり、認識性をあげようとする。
とはいえ、相手の多くは素人さんだし、全国民的理解がないかぎり、どうしたってこの問題は続き続けるだろう。
だから、個人的には手書きのメールアドレスを情報として収集するのは反対だ。書かされるときも、なんだかイヤな気分を味わいながら書いている。できれば書きたくない。自分のアドレスの多くに、オーが多いからでもある(笑)。
とりあえず、部長は「オーオー」として送信することにしたらしい。でも、それで他人(本人はゼロゼロかもしれないが、だからといってオーオーのアドレス取得者がいないとは限らないから)に届いたら、それって個人情報の流出のようなもんじゃないのかなぁ(笑)。だって、人事情報だもんね。

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