お袋の味

お袋の味は?」とお袋に聞かれたことがある。
スーパーで売っていたらしい、いわゆる成型肉、ソフトステーキがどうにも忘れられない味だったので、そう答えたら、お袋に呆れられた。
とはいえ、お袋は仕事をしていたせいで、あまり手の込んだ料理を作ってはくれてなかったような気がする。クックドゥなんかの調味料も多用してたし(笑:おかげでいまだに自分で回鍋肉を作ると、あの味を追い求めてしまう)、店屋物も月に1~2度は必ずあって、週に1度のようなことも多かったと思う。料理にしても、大皿にひとつドンと作って、それを僕を含めて姉弟3人がつっつく、というような感じだった。
まあそれなりに高カロリーだったので(笑)、生き抜くことは出来たけど。
そんなこんなで成型ステーキは、子供心に思う存分「肉」(らしきもの)を食べれるという意味で、刻み付けられちゃったんだと思う。心に。
それで、それを姉貴に言ったら「もやしの卵炒め」と答えられた。
なんとも貧相な姉弟だ。

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