蒼天航路(32)

すごい。
ここ数巻、絵の質が違う方向にあるので、もしかしたらチームで書いてんのかしら?という感じで、実は尻が落ち着かないのだけども。
個人的に脇キャラというのが大好きなのだけど、そもそも三国志というのはその脇キャラばっかりな、ワタクシ萌え萌えの逸品。その萌え萌えの脇キャラの中でも、長らく萌え萌え(いい加減ウザくなってきた)だった趙雲と長らく表舞台から外されていた曹洪がたくさん出てきて嬉しい<そんな評価方法でいいのか?(笑)
しかし、今回(次回も続く)の漢中の戦いは、展開と乱闘のあり様がとにかくスピーディで激烈ですごい。
夏候淵を中心とした曹操軍の巨大で統率された軍の中にあっても輝く勇猛なる将軍達と、激烈で個性的でそのカリスマ性を以って兵を束ねる劉備軍の将軍達の、真っ向激突振りは単行本ならではの見ごたえだ。
家臣から王を輩出する、郭嘉の死の間際に曹操が語ったそのあり様が、夏候淵の劉備との対話の中に再び現れる。これらのメッセージ性も蒼天航路の読点だ。演義として劉備の立場が語られることが多い三国志において、敢えて曹操を中心に据え、年表の行間に紛れてしまっている曹操の差配を大胆に描ききってみせる。
はやく続きが読みたい・・・。